2011年7月25日月曜日

第31回青森感染症研究会に参加しました。

 第31回青森感染症研究会(青森市)に参加してきました。
3年続けて、発表演題を出すことができました。

http://www.slideshare.net/YasutakaKuniyoshi/a-8680975

 プレゼンテーションは、やや準備不足でした。
 論文化に向けて、更に煮詰めていきたいと思います。

2011年7月21日木曜日

白神岳登山に行ってきました。

 7月16日―17日で白神岳登山に行ってきました。
 16日は、山頂小屋で一泊し、きれいな夕日も見れました。
 東能代経由ですと日帰りも可能かもしれません。

【行程】
1日目(7月16日)
6:19  JR弘前
8:50  JR白神登山口
(¥2520)
9:05  JR白神登山口
11:00 最後の水場
14:40 山頂
*日の入りは、19:10頃
・夜も、シュラフカバーのみで大丈夫でした。
・小屋には全員で7人が宿泊しました。

2日目(7月17日)
5:40  山頂発。
8:20  登山口
9:10  JR白神登山口
*JR十二湖駅に車で送ってもらった。
10:28 JR十二湖駅
12:58 JR弘前
(¥2400)
・ガスがひどく、今にでも雨が降りそうな中での下山でしたが、何とか持ちこたえました。
・白神登山口に到着する列車が、9時~12時までないため、9時までに頑張って下山するか、始めから12時にするかがポイントです。
・下山後に温泉に入ることは、車がなければ難しいようです。

山頂に咲くニッコウキズゲ

山頂

日本海に沈む夕日(山頂から)




















 頸椎症(おそらく頸椎ヘルニア)が十分治っていないなかでの登山でしたが、まずまず体調も良好でした。
 山頂付近のお花畑は、とてもすてきでした。
 一人での登山には、熊避けの鈴があったほうがよいかもしれません。

2011年6月13日月曜日

第25回日本小児救急医学会に参加しました。

 第25回日本小児救急医学会(2011年6月11日-11日 東京ドームホテル)に参加しました。
演題を準備していましたが、締切直前にキャンセルしたため、発表なしの参加でしたが、その分集中した学びができました。

 大きな学びは、以下の2点でしょう。
1」 脳死判定セミナー
2」 シンポジウム 小児の虐待:いかに気付き、いかに対応するか。

それぞれの内容については、ブログで改めて報告することとして、1」とも関連して(臓器提供施設としても必須)、やはり院内に虐待防止チームを立ち上げる必要があると感じました。

【やってみようと思ったこと】
1」 予定外点滴閉塞(事故抜去も含む)のまとめ
①事故抜去②閉塞③血管炎④折れ曲がり

2」 3歳以下の骨折症例のまとめ(救急外来と整形外科外来)
   → 受傷機転に関する検討や虐待との関連性について

3」 頭部打撲症例の検討
NICEガイドラインの活用、CTによる被曝の問題に対する家族の意識調査

4」 乳児の急性呼吸不全に対するNIVの検討
→装着2時間後の、心拍数、呼吸数、pCO2の評価が大切。百日咳の無呼吸に対する適応につ
いて。レスメド社製の幼児(infant)マスクを試してみたい。

5」 陽圧・陰圧体外式人工呼吸器(RTX);キュイラスの導入について 
→使用目的(基準):気道分泌物が多く、喀痰排出目的。酸素化不良があり、努力呼吸を伴う場
合。
喀痰排出:controle model:15-30分、1日2-3回
酸素化改善:continuous negative model 数時間~1日

【調べてみようと思ったこと】
1」 GBS全身感染症について
→ ①スクリーニングの方法(時期、検体の採取部位)について、②母体以外の水平感染につい
て、型によるリスクの違いについて

2」 フェノバルビタール静注製剤について
→①投与方法:10-20㎎/㎏、投与速度100㎎/分以下で 10分以上かけて投与
②ⅰ)てんかん重積・熱性けいれん重積の有効率:>80%、脳炎・脳症の有効率:46%
③血中濃度(μg/ml)=(-0.01×投与後時間+1.6)×投与量
    ④投与後効果のある症例は、10分で出てくる。

3」 新生児全身型ヘルペス感染症
→13%が肺炎で発症し、診断に難渋し、致死的である。
→全身状態の悪い新生児に対しては、早めにアシクロビルを検討したほうが良さそう。

4」 声門下血管腫に対する、プロプラノロールの有効性について 
→使用量 2mg/kg/日、
参考文献:① NEJM 2008;358:2649-2651、②PEDIATRICS2009;124:e423、③J. Ped
2010;156:335-
5」 胃短軸捻転症について
→CT所見は? CPA症例の報告もあり。
6」 ブタンガス吸入による、致死的不整脈について

7」 先天性気管狭窄症の診断について
→ 3D-CTの撮像方法について
8」 神経原性肺水腫の機序について

9」 呼吸障害を伴う重症筋無力症について
→ 眼瞼下垂を伴わない、重症例もある
10」 声帯機能不全(Vocal code dysfunction)について

11」 毒素性ショック症候群について

12」 銀杏中毒について

振り返ると、学びの多い学会でした。 
個別にあらためてまとめてみたいと思います。

エピペン講習会に参加しました。

 日本旅行医学会認定講習会・試験(2011年6月12日 発明会館・東京)内で開催された、エピペン講習会に参加しました。
なるほど!、と思った点を、メモのように残しておきます。

【使用量】
1」①体重30kg以上:0.3mg製剤、②体重15kg~30kg:0.15製剤
*体重15kg以下では「原則禁忌」となっていますが、ご家族と同意を得た上で、使用することは
許容されるでしょう。

【使用のタイミング】
H.Sampson (PEDIATRICS 2003;111:1601-1608)の食物によるアナフィラキシーの臨床重症度分類が参考になります。
マイラン製薬の方のスライドをそのまま、添付します。
Ⅲ度以上、すなわち咽頭喉頭の掻痒感や絞扼感、繰り返す嘔吐があれば適応とのことです。

【患者・ご家族への指導のポイント】
0」 太もも前外側に投与する。
1」 グーで握る。
2」 投与部位にしっかり固定してから、押さえつける。(振り下ろして投与しない。)
→押さえつけるとカチッと鳴って、同時に針と薬液が投与される。
3」 エピペンを離した時、針が出ていればOK。(1.7ml余る。)

*保存方法は、15°~30°で保存し、冷蔵庫や自動車のダッシュボードは避ける。

2011年6月7日火曜日

堤未果さん講演会 『「貧困大国アメリカ」から学ぶこと』

 私たちの病院で堤未果さんをお招きして、講演会が開かれました。
タイトルは、『「貧困大国アメリカ」から学ぶこと』でした。
あらゆるものが市場化された、その最終型がアメリカであること、絶対に日本をアメリカ化させてはいけないと感じさせる講演内容でした。
→ アメリカの現状(一部):ⅰ)7秒に1件が家を失っている。ⅱ)飢餓人口が5000万人。ⅲ)大学生の借金の平均322万円、医学生の借金の平均1500万円。

①戦争の自由化(民営化)、②食の自由化(民営化)、③医療の自由化(民営化)、④教育の自由化、について、自由化(民営化)してはいけない領域を自由化するとどうなるか、見えたような気がします。

堤さんの伝えたかった要旨について、自分なりの感じ方も交えてまとめると、以下の2点でしょう。

1」 市場化の問題点
①市場化(民営化)すると、それによって利潤を得た企業が、②マスコミ・③政治をカネでコントロールしようとするため、①市場化②マスコミ③政治、が癒着することが問題の本質で、福島原発問題で明るみになった、電力会社と政治・行政・マスコミの関係と同じでしょう。
→利益が第1に優先されるため、そこに人間の正義や良心などは入る余地がなくなる。(個人の力では修正することができなくなる。)



*小泉行政改革の時に叫ばれた、「民営化すると、サービスが向上し、選択枝が増える。」は、本質ではない。


2」 市場化と戦争政策が一体となる。
;日本の憲法9条だけ存在したとしても、25条がなければ(=貧困が存在すれば)若者は戦争に向かわざるを得ない。

①貧困が進む(貧困を作り出す)。→②若者が軍隊に集まる。→③戦争に向かう。→④戦争がおこると、利益を得る企業が出てくる。→⑤戦争を進めるように、マスコミ・政治に働きかける。→⑥個人のレベルでますます貧困が進む。

堤さんの提案する、私たちにできること
1.政治を動かす。
→特に地方政治 、地方マスコミ
2.情報を読む。
3.つながる

特に、1.について自分の地域の政治・マスコミを変えていくことからはじめてみたい。

A群溶連菌感染症の迅速検査の方法について

 日本外来小児科学会に、A群溶連菌に関する演題を提出しました。
 溶連菌を疑った小児に対しては、迅速検査が陰性であったとしても培養検査を実施することが推奨されています。しかしその方法について詳細な推奨はないと思われます。
1本のスワブを使用して培養と迅速を同時に実施しています。
そのため、培地に塗った後で迅速検査を実施するため、菌量が減少して、偽陰性が増加することが懸念されていました。
しかし、今回の検討によると、そんなことは無いようです。

 
【はじめに】A群溶連菌感染症を疑って迅速検査を実施する場合、迅速検査が陰性であった場合も、小児に対しては培養検査を追加することが推奨されている。当施設では、咽頭扁桃を擦過した1本のスワブを血液寒天培地に接触した後に、同一のスワブを使って迅速検査を実施している。
【目的】ⅰ)患者群と非患者群の臨床症状について比較・検討を行う。ⅱ)1本のスワブで採取した検体を使って、培養検査と迅速検査を実施した場合の、迅速検査の結果に与える影響について検討する。
【対象と方法】2009年5月~2011年4月までの2年間に、当科外来でA群溶連菌迅速検査を実施した480例を対象に、診療録から後方視的に検討した。尚、使用した迅速検査キットの感度は87.3%、特異度は95.8%である。
【結果】培養検査による陽性が124例、培養陽性・迅速陰性の症例が15例で、両検査の陽性一致率は87.9%であった。患者群は、非患者群と比較して、咽頭痛と咽頭発赤が有意に多く、扁桃の浸出物の付着が有意に少なかった。発熱、咳、頭痛、腹痛、発疹については、両群間に差はなかった。
【考察】臨床症状から溶連菌を確定することは困難であるものの、咽頭・扁桃所見が参考になる。1本のスワブを用いて迅速検査と培養検査を実施する方法は、迅速検査の結果に影響を与えることはなく、簡便で患児の負担も少なく、有用な方法と考えられた。
 
 発表する機会が与えられれば、発表後、スライドを公開したいと思います。

2011年5月17日火曜日

読書メモ 『佐藤可士和の超整理術』(日本経済新聞出版社 佐藤可士和著)

 先週から少しずつ読んでいた本の感想です。佐藤可士和の超整理術

『佐藤可士和の超整理術』
(日本経済新聞出版社 佐藤可士和著)

 ユニクロやNTTドコモ「N702iD」などのクリエイティブな仕事をしてきた著者の思考回路を「整理」し、言語化した内容です。
 アートディレクター・クリエイティブディレクターというと、「一瞬の閃き」で仕事をしていうイメージがありますが、そのギャップに驚きました。

 「情報整理と問題解決は別の次元の作業ではなく、同じベクトルでつながっている」

が、それを端的に表しているを思います。

 「整理は新しいアイデアを開く扉です」

 学会発表のネタを考えたり、その内容の焦点を絞ったり、新たな企画や提起を考案する際に、自分の思考を明らかにするのに試してみたいと思います。
 自分たちの医療・医療機関の活動を客観的に評価し、「強み」を理解し、広く公にする場合に役に立ちそうな技術と思います。

1」 空間の整理
 ・定期的にアップデートする。
 ・モノの位置を決め、使用後はすぐに戻す。
 ・フレームを決めてフォーマットを統一する。

2」 情報の整理
 ・視点を引いて客観視する。
 ・自分の思い込みを捨てる。
 ・視点を転換し、多面的に見てみる。

3」 思考の整理
 ・自分や相手の考えを言語化してみる。;「無意識の意識化」
 ・仮説を立てて、恐れずに相手にぶつけてみる。
 ・他人事を自分事にして考えてみる。


「答えは必ず目の前にある!」

・視点を決定し(~がしたい!、~が何より大切!)、それを基準に、すでに把握している情報を整理するだけで、「一瞬の閃き」がなくとも大きな仕事ができそうです。
・思考の言語化→仮説を設定し、相手(時には自分)にぶつけ、潜在化した答えを導き出す。
 これは、コーチングの理論とも共通していると思います。

トレーニング方法として、
 相手の思いや考えを別の自分の言葉に置き換え、更にそれを相手にぶつけてみる。
 それを繰り返して、相手と自分が思考を明確にしながら共有する。

 ぜひ、医学生や研修医を相手に試してみたいと思いました。

2011年5月16日月曜日

火山ガスについて 八甲田登山

 5月14日(土)~15日(日)にかけて八甲田山に登山に行きました。
 あいにくの天候でしたが(5月の八甲田にも関わらず、山中で誰一人として出会いませんでした。)、久しぶりの八甲田の雪原を彷徨い、リフレッシュできました。
 行程は以下の通りでした。悪天のため、大岳の登頂は諦めましたが、視界も15M程度で、前日の足跡が僅かに残っていたため、辛うじて下山できたのも事実です。

行程
5月14日(土)
7:15 弘前発(JR)
8:00 新青森発(タクシー)
9:20 酸ヶ湯発
11:25 仙人岱ヒュッテ
12:40 大岳避難小屋
5月15日(日)
5:25 大岳避難小屋発
6:10 仙人岱ヒュッテ
7:25 酸ヶ湯

 地獄沢の火山ガスの臭いは相変わらずで、昨年死亡事故もあったことを思い出し、http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/disaster/406232
 火山ガスの対応について考えてみました。

 火山ガスのほとんどの成分は水蒸気(90%以上)ですが、残りのガス成分はフッ化水素(HF)、塩化水素(HC1)、二酸化イオウ(SO2)、硫化水素(H2S)、二酸化炭素(CO2)、窒素(N2)、水素(H2)、メタン(CH4)、アルゴン(Ar)などが含まれています。
 温度が低い火山ガス程、二酸化炭素や硫化水素が多く含まれるようです。
 危険なものは、下の3つです。

1」二酸化炭素(CO2)
 二酸化炭素は無色無臭で、気づきにくいだけに危険です。
 二酸化炭素は、濃度が濃くなると頭痛の症状が現れ、その後昏睡状態になります。
濃度5%:呼吸苦・頻呼吸、頭痛
濃度10%:数分~15分で昏睡状態、
濃度15~20%:数呼吸で昏睡状態
濃度が30~40%:即死
*これまでに10%のCO2濃度で1分、9%の濃度で5分で死亡したとの報告がある。

【ニュースVTR】
1)1997年7月12日に、八甲田田代岱で、訓練中に自衛隊員3名が犠牲になった事故は、二酸化炭素による中毒死と言われています。八甲田山北東に位置する八甲田温泉および田代平高原付近には二酸化炭素が放出されている窪地があることが確認されています。

2)世界で最も大きな火山ガス災害は、この二酸化炭素で起きました。1986年にアフリカのカメルーンで、火口にできた湖、ニオス湖の湖水に溶けていた二酸化炭素が、なんらかのきっかけで噴出して谷沿いに12キロも流れ下りました。時刻は夜の9時過ぎで多くの人が眠っていた上に、二酸化炭素が無色無臭のガスだったために、一つの村の人たちが丸ごと亡くなるなど、1700人以上の人が亡くなりました。

2」硫化水素(H2S)
 温泉地でよく感じられる臭いで、「卵が腐ったような」と表現されることがあります。濃くなってくると、非常に不快な感じになり、失神したり呼吸が麻痺したりします。
 危険濃度は500PPM以上で、致死量は1,000PPM以上。
 低濃度の場合は硫黄臭がありますが、高濃度になるに従い、人間の臭覚が犯され無臭に感じる特性があります。

【ニュースVTR】
1)2010年6月に、八甲田山の酸ヶ湯で、女子中学生が死亡した事故は、硫化水素によるもので、事故現場では許容の10倍の濃度の硫化水素が検出されたようです。
http://www.mutusinpou.co.jp/news/2011/02/15187.html

3」二酸化硫黄(SO2)
 非常に刺激性が強いガスです。喘息の持病があったり心臓が弱い人は、濃度が薄くても咳がひどくなったりして呼吸が困難になります。
 三宅島で噴出が続いているのが、二酸化硫黄です。

 そして最後に、
 治療より対策が重要です。注意が必要な状況(環境)を理解しておく必要があります。
1」天候
 風のない曇った日は注意が必要です。風がないとガスが拡散しにくく、濃度が濃くなりやすくなります。
 秒速10mほどの風が吹いていると、火山ガスの濃度はゼロに近くなることがわかっています。

2」地形 周囲より低くなった地形に注意が必要です。有毒な火山ガスは空気よりも重いために、窪地や谷間などの低い場所に溜まりやすい性質があります。
 したがって、そうした場所で頭が重くなったり、痛くなったりしたら、要注意です。

 調べてみて、「へぇ~」と思うことばかりでした。八甲田の火山ガスによる死亡事故は、1997年の事故と2010年の事故とでは、原因となる火山ガスが違うのですね。

参考
http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/200/56565.html
http://www.bousaihaku.com/cgi-bin/hp/index2.cgi?ac1=B103&ac2=&ac3=5052&Page=hpd2_view

乳幼児の尿路感染症について

 今日は当直明けです。
 昨晩、10か月の急性腎盂腎炎のケースの入院がありました。
 Pediatricsに以下の論文が掲載されていたことを思い出し、目を通してみました。
Brady PW, Conway PH, Goudie A.Pediatrics. 2010;126:196-203.

【方法】
 対象は、6か月未満の尿路感染症の症例で、①静注治療期間:3日以内、②静注治療期間:4日以上、の2群に分けて後方視的コホート研究で検証。
 退院後30日以内の再入院を治療の失敗とした。
【結果】
 12333人がコホートの対象のうち、240人(1.9%)が30日以内に再入院となった。
 「静注抗菌薬:3日以内群」が1.6%、静注抗菌薬4日以上群が2.2%であった。両群で差はなかった。
 尿路奇形が存在する症例で、有意に治療の失敗となる症例が多かった。

 感想
0)そもそも30日以内に再燃する乳児例は非常に少ない。
1)短期間に再燃するかどうかは、抗菌薬の治療期間とは関係なさそう。
  →治療期間より、病状の重症度と尿路奇形の有無が重要。
2)今回の研究だけでは、静注治療期間と瘢痕形成の発生率の関係は評価できない。
  →従って、一律に3日以内で可、とも言い切れない。
  →静注抗菌薬の投与期間を検討するにあったては、アウトカムを腎の瘢痕化率にするほうが意
   味がありそう。
3)当院の急性腎盂腎炎のクリティカル・パスが6泊7日に設定していることは、改善の余地がありそう。
  →「治療までの発熱期間」「抗菌薬投与後の発熱期間(解熱までの期間)」「DMSA腎シンチ等の画像所見の有無」などを考慮して、決定するのが妥当か。
 
 下記の論文では、「抗菌薬内服単独群」と「短期静注+内服群」とでは瘢痕形成率に差はないとの結論のようです。
Antibiotics for acute pyelonephritis in children.

2011年5月11日水曜日

はじめまして

 私は現在、一般病院で小児科勤務医をしています。
 特にこれといった専門はありませんが、これからも専門に偏ることなく、こどもを中心に(時には大人も含めて)診療していこうと思います。
 現在、一般小児科学(というより診療)・小児救急医療・感染症診療・医学教育(特に研修医教育)決断分析科学・登山医学、に興味があります。
 ブログの開設は初めてになりますが、自分自身の知識の整理も兼ねて、続けていきたいと思います。